濃姫

ハロネタがないので、書いておこう。
近年、織田信長関係のドラマを作ると、側室の生駒御前の方が「信長の愛した女性」として
描かれ、斉藤道三の娘・帰蝶こと濃姫の出番は減っていました。
 大河ドラマ巧妙が辻」(( ´酈`)ノ「呼んだ?」)で久々に濃姫が出ていますが、
この「現代風の反戦思想が盛り込まれた、戦国時代を舞台にしたホームコメディ」で
「暴走する信長に困惑し、初恋の明智光秀に想いを寄せる」人間像に変えられています。
帰蝶といえば、
 道三「そなたの婿はうつけじゃ。時が来たら、この短刀で刺し殺せ」
 帰蝶「この短刀、場合によっては父上に向けられることになるが、それでもよろしいか?」
というエピソードが有名です。娘。で言ったら、美貴様でしょ。大河風に心を痛めるかなあ?
暴走し、人間味を失っていく信長というのは結構。本能寺の変へのいい伏線になります。
あと、周囲に嫌がられながらも、あの手この手で人をたらしこもうとする秀吉もいいです。
あのドラマ、女性を描くと、途端に現実離れしますな。お市の方濃姫、逆の方がよっぽど良い。
 僕の勝手な想像ですが、日本人が戦国時代の物語に憧れるのは、どこか遠い国に憧れる感情と
似ているんじゃないですかね。今とは全く異なる社会・人間性。残酷でも、性が奔放でも、
それは遠い世界の出来事だから、現実社会に影響はない。どこかの団体が
「テレビ番組で残酷なシーンや、性的なシーンは、青少年への影響を考え、描かないように」と
アホなことを押し付けてから、歴史物のドラマが途端につまらなくなった気がします。
ナポレオンの物語を作る時、反戦思想を取り込むか?
イスラム社会の話を作る時、一夫一妻制の女性尊重を取り込むか?
しないでしょ? その国の歴史や社会を侮辱することになりますからね。(やりそうな気もするが)
自国に対しても同じようにしましょうよ。
1945年より前は、日本といっても今とは価値観の違う、別な遠い国の物語なんですから。