オシム監督の言葉

本の紹介じゃないです。サンケイスポーツの単独インタビューでハッとしたことです。
(一部抜粋)

−−試合会場で日本対クロアチア戦を見たが
「35度以上。あの暑さでは走れないしアイデアも出ない。あれはサッカーというより生き残り。
 だからクオリティーの話はできない。選手を批判する人は、自分たちもあの中で走ってみなさい」


−−千葉と同じ厳しいトレーニングを代表でも課すのか
「代表では機会がない。一緒にいる期間が短い。ただ練習は問題を解決する意味で重要。
 ピッチで説明しないと分からないものも多い」


−−外国へ行けとJの選手へすすめるか
「機会があれば−と常に言っているが、レギュラーとしてプレーできるチームでなければ。
 大久保はマジョルカで2年で2、3試合いい試合をしただけで終わった。非常に才能があるのに。
 スペインでレギュラーになるのが難しいのは分かる。だがいったい何が大切か。
 お金? 経験? プレースタイル? 他をマネする必要はない」


−−日本での幸運をお祈りします
「幸運は待っているだけでは危険だよ」

最後のはオシム監督らしい言い回しですけど。
 対クロアチア戦、「あれはサッカーというより生き残り」って、そんな状況だったんですね。
そこまで過酷な気象下のプレーだということは、解説者から聞いてなかったような。
涼しい場所で見ていたらわからない情報ですね。
抜粋したのでここにはないですが、結局オーストラリア戦が「全て」だったと。
 その上で、どうしても「過酷な状況でも走り負けしない体力」をオシム監督がジェフで
やってきた実績から求めがちですが、代表監督に選手を一から鍛えなおす時間がないことは
事実です。とっくにわかっていて、代表監督としてはどう伝えるかが頭に入っていることが
嬉しいことです。・・・・やっぱり惜しいな、千葉の監督を今年1年続け、次は他のJのチームの
監督をしてそこの底上げを行い、その次はまた別のチームに・・・・とやって、一から選手を
鍛えなおせる立場に置いた方が有益な気がします。プロイセン参謀本部と同じように、
各チームのトレーニングコーチが代表監督の意向を完全に受け、担当するチームで代表監督の
意図する形に育成を行う、というのが理想ですが、各チームには各チームの育成方針があるので
無理でしょうね。日本の全プレーヤーを「ジェフ方式で鍛えなおす」なんて過大な期待はせず、
やれる範囲でどうできるかを見た方がいいでしょう。
 僕は「外国でプレーしろ! そこで得たものを日本に持ってこい!」という主張をしていますが、
一方で「外国行って控えなら意味ない」のも確かです。「いったい何が大切か」
「他をマネする必要はない」こう言われると、考えますね。僕も闇雲に「海外で」と主張するのは
やめます(闇雲じゃない上で、僕はオランダとイタリアへの移籍を推奨します。オランダは
育成が上手いですし、イタリアのガツガツ当たるディフェンスは日本人に何が足りないかを
実感させるものだと思いますので。俗な話では、エールディヴィジはいい選手を売って儲けを
出すため選手不足になりますし、セリエAは金がないとこが多いため日本企業がバックに
ついていれば向こうも喜び、両者とも試合に出られる可能性が高いと見ます)。


 オシム監督の日本代表就任を前提にいろいろ書きましたが、現時点ではジェフ千葉の監督な
わけでして、彼らが三顧の礼で招いた名将を手放すのが惜しいのはわかります。
ゆえに、もしもオシムがジェフを選び、日本代表監督にならなかったとしても、残念でも
恨むにはあたらず、筋を通したものとみます。気持ちはわかるし。
代表がオシムを見出した経緯が分からないから。ジレンマだなあ・・・・。
いい監督なんだけど、契約満了前にジェフから奪う気がするので。


 最後に戯言を。ガッタスも指導して欲しいな、オシム監督に。
オールコートで3対3とかをやらされて、バテバテになるよっすぃ〜や、マジで不機嫌になる
美貴様や、涙を流しながらついて行こうとする梨華ちゃんや、ケロっとした顔でメニューを
こなして「彼女らは何者だ?」と言わせるカントリー娘。とかを見てみたい(妄想)。