フランス暴動、その5

 サルコジ内相の支持が高くなっているようです。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20051117k0000e030015000c.html
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_11/t2005111740.html
どうも、極右の国民戦線に支持が行かず、それよりはまだ穏健なサルコジ氏で
留まっているようです。とはいえ、今までが左派だっただけに、ル=ペン氏に流れずとも
右傾化は避けられないかと、今の時点では思っています(案外収束したら元に戻るかも)。
 さて、右傾化して政策転換したら事態は好転するのでしょうか? 無理でしょうね。
アメリカやシンガポールのように、移民したらそこかしこに仕事がある、最初は安い仕事でも
何年か頑張れば裕福になれるっていうならともかく、地域全体にそんな雇用がないわけですから。
今までの左派が、教育保障や生活保護、無料の職業訓練をしていたのにも関わらずコレです。
右派になったら、そういうのがカットされるでしょう。で、今まで得ていた権利を守るため、
また暴動を起こす、そうなる可能性があります。無論そうならない可能性もあります。
現状維持はなさそうなので、今後のシナリオを予想します。
 1.移民が、自主的にどっかに移る
 2.移民が、強制的にどっかに移る
 3.移民が、ヘタレて強硬派の言う通りに大人しくなる
 4.移民が、同情する左派を取り込んで巻き返し、多少は状況が改善される
 5.移民が、雇用されまくっても大丈夫なくらい、経済が好転する
5.は夢です。仮にそうなっても、国土と人口と産業構成と景気曲線から、何年か後に同じ
状態になるでしょうし。1.は、それができたら苦労しないわけで・・・・。
行く金があったら、アメリカ行くでしょうね。妥当なのは2.3.4.です。
2.の強制送還先が、生まれ故郷やより条件のいい地ならいいのですが、最悪冥土の
可能性もあるわけです。2.は社会情勢が許さないはずですが・・・・・・(口籠り)。
3.は、調子に乗っているのならありえますが、深刻な状態ならば怒りを飲み込むだけで、
また何かの機会に噴出するでしょう。一番可能性が高いのは4.です。
暴れるだけ暴れ、鎮圧するだけ鎮圧し、双方ある程度のガス抜きができたところで、
余裕がある方が譲歩する形で落ち着く。ま、これも解決を先送りするだけですけどね。
 僕的には、5.が夢でもそれを目指したいですね。そうなると産業構造や社会構造の改革が
必要となり、さらに長期間服用する薬なので、短期的には暴動やデモが頻発し、それを
鎮めながらってことになります。成功すればすごいのですが、民主国家では選挙で
途中段階なのに強制終了があります。それを決めるのは、彼らの問題なので。
 いきつくところ「どうなろうが彼らの問題」ってなりますねえ。
ではなぜわざわざ扱っているかと言うと、日本にも関わりそうな問題だからです。
日本との関わりはまたいずれ。できれば現地見て、こんな上っ面じゃないレポしたいなあ・・・。