劇ハロ公演前に調べもの

劇団ゲキハロ旗揚げ公演『江戸から着信!?〜タイムスリップto圏外!〜』

ある日、花火に行こうと地元の寺に集まった中学生。
その内2人が忽然と姿を消した。
なんと2人は明和3年(1766年)にタイムスリップしてしまったのだ。
持ち物は携帯電話のみ。
当然アンテナは立つはずもない・・・が、ある条件で携帯が圏内になる瞬間が!


240年の時を越え力を合わせて事態の解決に乗り出す人々。
不安の中、江戸の人々との親交を深めていく2人。
そしてタイムスリップの謎に近づきつつもバッテリー切れが目前に・・・
絶望の前に現れた初老の男。
その寺子屋の先生は電気の存在を知っていた・・・何故!?
その男の正体は??
そして2人は現代に戻れるのか?

明和三年ねえ。ちょっと調べてみました。
江戸時代の後期にさしかかるあたりで、将軍は十代・家治(将軍拝命は宝暦十年:1760年)です。
田沼意次側用人になるのが明和四年なので、田沼時代のまさに直前ですね。
平賀源内は活躍していましたが、杉田玄白が「ターヘル・アナトミア」を入手して腑分けに立ち会ったのが
明和八年ですから、蘭学がまだ体系立った学問として成立していない時期です。
その平賀源内にしても、エレキテルを入手したのが明和七年ですから、劇ハロの「電気の存在を知っていた」
初老の寺子屋の先生は平賀源内ではないと考えられます。余談ですが、エレキテル自体は宝暦元年(1751年)には
幕府に献上されているそうです。
出来事は・・・・・・これがGoogle先生を思いっきり使っても、あまり目ぼしいのが出てこないんです。
西暦1766年でも、明和三年でも、有名な人物の年表を漁っても、該当するのがないんです。
一応、こんなのはありますけど。
経済的な出来事としては、前年に「江戸は金貨の単位で取引をし、大阪では銀の重さで取引をし、面倒だから
大阪も銀の通貨でどうにかしろ」という明和五匁銀が発行され、3年後には運用停止という試行錯誤をしてます。
全体的な時代背景としては、
・大きな天災もなく政治は安定。経済は発展
蘭学黎明期よりちょっと前。唯一平賀源内が本草学で活動中
うーーーーーーーん、盛り上がりに欠ける。もう少し後なら、
「平賀源内エレキテルを修復。電気はそれからもらえる」とか「寛政の改革に伴う江戸への締め付けで、
派手な衣装を目の仇にされて追われる現代中学生」とか考えられますが・・・・。








少々妄想を。そういえば、忠臣蔵の50年後、どっかの藩の姫が、家老にさらわれた瓦版屋の娘を
救出(海外に売るつもりだったらしい)に、くのいち羅舞羅舞隊だのを引き連れて暴れた歴史が
あったような。赤穂浪士討ち入りが元禄十五年(1702年)、その50年後の宝暦二年(1752年)に
暴れた美貴帝、じゃなかった、あづき姫は、明和三年の時点で32歳になっています。
徳川四天王の一つ、榊原家に輿入れしたあづき姫を頼れば、いざという時力技でどうにかなります(笑)。
くのいち羅舞羅舞隊は、月影が失脚し、茶々は謹慎中ですが、分身の術を得意とする蘭丸がまだいます!
・・・・間違っても、瓦版屋の三女(独立したらしい)のとこに行っちゃいけません。あそこには、
松前藩(北海道)から三好家の庶流の女性が居候していますが、美少女が好きらしいので、
戻る前に何されるか知れたもんじゃないですから!(笑)
(ついでに、上方から来たとろい子もいますけどね)