プー兄貴とうちの首相

「仲がいいくせに、経済支援だけで、北方領土は解決に至らない。やはり外交は八方塞がり」
・・・・マスコミの論調です。まず、仲がいいのと外交問題とは別物だと言いたいですね。
首脳会談で結果がすぐ出ることなんて、まずめったにありえないことです。
日露で言えば、江戸時代の川路聖謨プチャーチンの交渉、明治時代の小村寿太郎・ウィッテの
ポーツマス講和条約の2つを思い出します。この2つも、双方はカウンターパートに対し
個人的に評価・敬愛しつつ、交渉は一歩も譲らず、結果双方が歩み寄る、または双方納得の
いかない結果で妥結しています(ややロシア有利な気もします)。逆に、互いを尊敬できない
相手との交渉になれば、決裂してもっと具合が悪くなるでしょう。
 うちの首相とプー兄貴は仲いいですよ。だから、お互い強気で主張し合っても、最終的には
どこかの線で落ち着ける、決裂はあり得ない、という安心感があるのだと思います。
プー兄貴なんて、キレた時は「パイプラインを一方的に止める(対ウクライナ)」だの
「特殊部隊突入(対チェチェンゲリラ)」だの「注射器で眠っていただく(潜水艦事故の遺族へ)」
とやらかす御仁です(そこに痺れる憧れるゥ!!)。その人と友誼を損なわずに、
がっぷり四つというのは、小泉首相の外交能力の高さの表れだと思うのですがねえ。
下手な首相なら、もっとグダグダでしょう(2島変換、但し先送り。外交+経済即時援助等)。
 外交は、膠着状態も一つの成果だと思います。スポーツとかでは、歯を食いしばって耐える
姿を称えるくせに、政治では即時決着を求めるマスコミは、その二重基準を改めましょう。
特に、外交ではマスコミが足を引っ張る、戦前からの悪い癖がありますから!
ポーツマス条約→日比谷焼討騒動 日中戦争早期講和→暴支應懲論 靖国問題 etc)